◆犬友に頼まれて、大型犬用のハーフチョーク首輪を作りました。
犬種は、ホワイトシェパード、名前はアビイ(ABBY)ちゃんです。首の寸法を測りにわざわざ埼玉から横浜へ来てくれました。
◆画像は、左からソラの友達のウメ、ソラ、フィオナそして今回の首輪を作るアビイちゃんです。
アビイちゃんのご主人の希望で白地の革にターコイズの石とサイドのステッチをブルーに、あとはお任せとしていただきました。
◆首の寸法を測るときは、採寸用のメジャーで頭のてっぺんと顎の付け根を廻して測り、この輪を首輪として考え、装着します。装着するときは案外スムースに入るのですが、犬の骨格上外すときに引っかかります。採寸をきつくすると入るが抜けない状態になりますし、ゆるくすると、抜け外れてしまいます。抜けると脱出したりして危険な状況になることも考えられますので、慎重に採寸する必要があります。ちょどいいのは、抜くときに軽く引っかかる状態です。
この時採寸したアビイちゃんの首回りは53cmでした。
因みに、ウメ27cm、ソラ35cm、フィオナ33cmです(この3ワンが付けている首輪も自分の作品です)アビイちゃんがどれほど大きいか分かりますね。身体もこんなに違いますがとても優しい女の子です(穏やかな表情をしていますね)。
◆寸法が分かったので、まず設計図を書きました。気を付けたことは、アビイちゃんは長毛のためある程度首輪に巾をもたせないと、毛に埋もれてしまうので扇型にしました。設計に基づき革及び部品を調達しました。表面はホワイトの顔料仕上げの牛革を、中芯とする革はサドルレザーを、首にあたる部分は羊の柔らかいレザーを使用します。
始めに、表面にするホワイトの牛革と、中芯とする革を張り合わせ、ターコイズの飾りカシメとピラミッドカシメ丸カシメを打ち付けます。打ち付けが終わりましたら、大型犬なので丈夫にするため中芯とするサドルレザーをもう一枚貼り付けます。中芯のサドルレザーはこれで二重にとなります。貼り付けの最後に首にあたる部分に羊の革を貼り付けました。下は、貼り付け完了の画像です。
この後、寸法に沿ってカットします。カットしたら、張り合わせたサイドにやすりを掛け滑らかにした後、白のコートを重ね塗りし、乾いたところで仕上げコートを塗りました。これでふちのサイドは白く艶がでてきました。
※途中の作業工程の画像は割愛させていただきます。
◆ふちのステッチは目打ちで穴を空けブルーの革レースでかがりました。リード部分は、幅3.5cmの厚手の牛革に表面をホワイトの顔料で仕上げたベルトを二つ折りとし、中に芯を入れ膨らみをもたせ、ミシンで縫込みをしてもらいました。これをサルカンと回転カンいずれも150㎏の重さに耐えれるものを取り付けています。
◆アビイちゃん用のハーフチョーク革首輪とリードは完成したのですが、首輪も革を貼り合わせ厚くなっているため、ハーフチョークと革を止める部分は仮止めとしていました。
◆先日、埼玉のアビイ家へお伺いし、再度、アビイちゃんへ仮止めのまま装着しました。ここできつかったり、ゆるかったりすれば微調整が必要となりますが、仮止めのままでピッタリでした。下の画像が本止めした完成品です。
◆アビイちゃんと首輪とリードです。
◆首輪をつけてもらっての上からの画像です。
◆寄って撮った画像です。
◆立ち上がった後姿です。
◆真横からの全身の姿です。
◆斜め上からの姿です。
◆リードを付けるとこんな感じです(リードがよく見えなくてごめんなさい)。
◆アビイママもアビイパパもとっても気に入ってくれて良かったです。
アビイちゃんにもとても良く似合っていて自分も満足しています。
・犬の首輪は犬種や毛並み色によりデザインが違ってきます。デザインに結構時間がとられます。決まれば、革や部品を調達し作業開始です。出来上がりがいつも楽しみで、ワンちゃんに装着し、似合ってくれれば作った甲斐があったと自己満足しております。
◆小型犬のハーフチョクはこちら